【29万件超の症例データを研究】ヒアルロン酸注入の大規模調査を国際医療誌「Annals of Plastic Surgery」に掲載

29万件以上の症例データ活用でヒアルロン酸注入における合併症発生率を解明

田村 太一医師らは、ヒアルロン酸注入290,307件の症例を研究し、論文「Serious Complications of Hyaluronic Acid Fillers-A Retrospective Study of 290,307 Cases」(290,307件のヒアルロン酸注入における重篤な合併症)を発表いたしました。同論文は2025年6月、国際医療ジャーナル「Annals of Plastic Surgery」に掲載されました。

論文「Serious Complications of Hyaluronic Acid Fillers-A Retrospective Study of 290,307 Cases」

発表した論文の画像

文献情報

論文タイトル Serious Complications of Hyaluronic Acid Fillers-A Retrospective Study of 290,307 Cases
掲載誌 Annals of Plastic Surgery
掲載日 2025年6月
著者 Taichi Tamura MD; Takahiko Tamura MD, PhD; Kohki Okumura MD; Hiroo Teranishi MD
URL https://journals.lww.com/annalsplasticsurgery/abstract/2025/06000/serious_complications_of_hyaluronic_acid_fillers_a.3.aspx

論文要旨

背景

ヒアルロン酸注入は、その安全性と有効性から顔面のフィラーとして世界中で広く行われている。しかしながら、非常に稀ではあるが感染や血流障害による皮膚壊死、失明といった合併症が起こりうる。単一施設で、かつ多くの症例数を用いて合併症の発生率を検討した報告はない。今回、我々のグループにおいて多数のデータから合併症の発生率について検討した。

方法

2020年8月から2024年4月までに施術を受けた209,083例(290,307件)を検討した。感染や血流障害といった重篤な合併症を12件認めた。これらについて詳細を検討した。

結果

2件の感染と10件の血流障害を認めた。これら重篤な合併症の発生率は0.0041%だった。顎と法令線の感染を1件ずつ、法令線と鼻の血流障害を1件ずつ、額の血流障害を8件認めた。

結論

ヒアルロン酸注入に伴う重篤な合併症の発生率は非常に低いといえる。しかしながら、合併症率をさらに低くするために、さらなる注意が必要と考えられる。

執筆医師

田村太一医師の写真

田村 太一(Taichi Tamura)

TCB梅田大阪駅前院 副主任

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