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奥村 公貴医師らは顎下脂肪吸引における止血剤の有効性を研究し、論文「Efficacy of Fibrin Sealant in Submental Liposuction: A Prospective Randomized Study(顎下脂肪吸引におけるフィブリンシーラントの有効性:無作為化前向き研究)」を発表いたしました。同論文は2024年12月13日、国際医療ジャーナル「Aesthetic Plastic Surgery」に掲載されました。
| 論文タイトル | Efficacy of Fibrin Sealant in Submental Liposuction: A Prospective Randomized Study |
|---|---|
| 掲載誌 | Aesthetic Plastic Surgery |
| 掲載日 | 2024年12月13日 |
| 著者 | Kohki Okumura, MD, Takahiko Tamura, MD, PhD, Hiroo Teranishi, MD |
| URL | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39672946/ |
近年、顎下の脂肪吸引は増加傾向にある。比較的シンプルな手術手順である一方、術中および術後の出血に起因する重大な合併症や死亡事故が報告されている。これらのリスクを低減し、安全性を向上させる新たな手法が求められている。
本研究では、より安全な脂肪吸引を目指し、生理的組織シーラントであるベリプラスト®P(CSL Behring、オーストラリア、メルボルン)を併用し、その有効性を検討した。2024年2月から2024年8月までに行った顎下脂肪吸引のうち29例を対象に、術後の腫脹を画像解析ソフトVECTRA®(Vectra AI, Inc.、アメリカ、カリフォルニア州)で測定した。対象は、ベリプラスト®Pを使用した群とコントロール群に分け、術直後と1週間時点での組織のボリューム変化を比較した。
フィブリンシーラントを使用した群はコントロール群に比べて術後の腫脹が有意に少ないことが確認された(p<0.001)。
本研究の結果より、フィブリンシーラントが術後の腫脹を効果的に抑制することが示された。これにより、合併症のリスクを低減し、患者の安全性および満足度の向上が期待される。美容整形手術の全体的な安全性向上の一助となる可能性がある。
